抱えきれなくなった借金を整理するのに有効な債務整理ですが、いったいどのくらいの時間を費やさなければならないのでしょうか。
債務整理には任意整理や特定調停などの種類があり、どの方法で債務整理を行ったかによって全てが終わるまでの日数が異なります。
とはいえ、どのやり方でも短くても3か月はかかると覚悟しておきましょう。
もちろん、借り入れ先の数が増えるほど必要な時間も増えてしまいますから、1年、またはそれ以上かかる人もいるようです。
ブラック状態は避けられない債務整理ですが、任意整理であれば住宅ローンの審査に受かる可能性があります。
返済の意思を示せる任意整理は、国の発行している官報に名前が記載されることもありません。
過去の返済時に過払い金があれば、返還請求した過払い金で借金を返済できる場合もあります。
該当者は信用情報機関にブラックとして登録される可能性がありませんから、安心してください。
多くの人が、債務整理では弁護士などに依頼することを考えると思います。
とはいえ、お金が必要になります。
返済が行き詰ったから債務整理をするのに、という気持ちになるとは思いますが、ボランティアではありませんから、割り切りましょう。
ですが、こちらの事情を汲み、支払方法を分割や後払いに変更可能など、柔軟に対応してくれる事務所も多いです。
あらかじめ相談に乗ってもらうのが良いでしょう。
今ある車はそのままに債務整理をしたいと思っているのなら、借金の中でもカーローンは整理せずに、任意整理などにすれば、車を残しておけるでしょう。
ただ、債務整理後も車の所有が続けられるかどうかは、生活の中でどれだけ車が必要になっているかで判断が異なるため、一概には言えません。
車がなければ生活が破綻してしまうというようなケースでない限り、債務整理の際に車を手放さなければならないでしょう。
そのため、あらかじめ担当する弁護士や司法書士に相談し、どれだけ車が必要なのかを伝えると良いでしょう。
債務整理をすると本人はブラックリストに登録されますが、家族にとっては、さほどマイナスにはならないでしょう。
家族に債務整理の経験者がいる場合も、ブラックとして扱われるのは本人だけです。
ですから、家族は従来通り、キャッシングやローンを組むことも可能でしょう。
とはいえ、そうとは限らない場合があります。
もしも借金の保証人が家族の名義になっているのならば、その家族が返済義務を負うことになってしまうでしょう。
子供がいるのであれば、債務整理の影響が気になります。
もし債務整理をした場合、子供に必要な教育ローンの審査に影響が及ぶのかどうかは、把握しておく必要があります。
おおまかに分けると、教育ローンには、銀行などのものと、国の教育ローンである日本政策金融公庫(通称、日本公庫)によるサービスがあります。
どちらの機関もブラックリストの情報を共有しているため、ブラックになっているとどちらの教育ローンの利用も難しくなってしまいます。
きちんと債務整理を完了したとしても、その後しばらくは、クレジット会社に申し込んだりローンを組んで高額な商品を購入することが困難になると思います。
それは、債務整理者は金融事故歴があると信用情報機関に情報が残ってしまうからです。
最低でも5年が経たないとブラックリストから情報が消えませんから、解消されるまでは待つしかありません。
債務整理時に必要な費用ですが、司法書士や弁護士で異なっています。
任意整理を例に挙げると、まず債権者1社につきいくらという基本料金が設定がされており、なおかつ、減額された金額の何パーセントかを、成功報酬というかたちで支払わなければなりません。
一般的に、基本料金は債権者や債務の金額に関係なくほとんどが固定費用です。
そのため、整理される借金の金額があまり大きくない債権者に任意整理の交渉をすると、結果的に赤字になるケースもあります。
気になる債務整理にかかる費用ですが、弁護士事務所に直接尋ねるか、ホームページをチェックすれば、相場を理解できるはずです。
もちろん、債務の状況によっては料金が変動することもありますが、一般的な多重債務の場合は、確認した料金の範囲で済ますことができるでしょう。
依頼する弁護士事務所次第で、対応も違いますから、ご自身の状況合わせて柔軟に対応してくれる事務所を探すと良いでしょう。
どのような内容であろうと、自己破産の手続きを依頼する弁護士に隠し事をするのは厳禁です。
弁護士は依頼者を信頼して手続きを進めているため、嘘があると計算が狂います。
自己破産というものは、そもそも、このまま返済を続けていても完済できる見込みがないということを法的に立証するわけです。
ここがきちんと証明されていなければ、自己破産はできないことは当然ですし、借金を減額した相手だって説明を求めるはずです。
後ろめたいことでも正直に申告しないと、大きなペナルティになりますから、間違っても嘘をつくようなことはしないでください。